バカいってる

これはエポックだ

今年の10曲

2019年もあと10日。日に日に時の流れの早さを感じます。

2013年の東京オリンピックが決まった時、2020年まで「7年」という長さに驚きましたが、その2020がもうすぐ明けようとしています。7年前の私にはまさか、こんな自分に、そしてこんな世界になっていくとは誰が予想したでしょうか。

 

2013年に人知れずデビューした防弾少年団ウェンブリースタジアムを埋める未来が誰が予想できたでしょうか。

2013年のK-POPは、


EXO 엑소 '으르렁 (Growl)' MV (Korean Ver.)

2013年のハロプロ


スマイレージ 『ヤッタルチャン』(S/mileage[Yattaruchan]) (MV)

 

そんな月日の流れの早さにあがらいつつ、何万分の1にしかならないけれど、1がなければ何万にもならない一日という単位に思いを寄せながら2019を総括したいと思います。

 

1.「赤いイヤホン」/アンジュルム


アンジュルム「赤いイヤホン」

私をハロプロの沼に落とさせた「赤いイヤホン」。

5/5のアンジュルム2019ライブツアー「輪廻転生」の中野公演の第1発目でした。

この曲を契機に私はアンジュルムック を買い 

アンジュルムック

アンジュルムック

 

 あやちょのイベントに参加しました。ライブも4回(ライブビューイングを含め)参戦しました

「みんな同じ人間なんです」―「She is×和田彩花〜自分で選ぶこと、決めること〜」に参加して―後編 - バカいってる

そして私の言語化できない苦しみが言語化される喜び、そして自分が今まで無意識という罪を犯していたことを知りました。

 

touasuabab224.hatenablog.com

 

2.「ICY」/ITZY


ITZY "ICY" M/V

JYPからTWICEの妹分として鳴り物でデビューした「ITZY」

TWICEがいないK-POPが想像できないほど、ITZYがいる以前を想像できない状態です。

友人がITZYはティーンの視線を強く意識していると言っていました。

「DALLA DALLA」で

・난 지금 내가 좋아 나는 나야 

今の私が好き 私は私よ

 
남 신경 쓰고 살긴 아까워 
他人を意識しながら生きるのは勿体ない
하고 싶은 일 하기도 바빠
やりたい事が沢山で忙しいし
My life 내 맘대로 살 거야 말리지 마  
私の人生よ 生きたいように生きるわ 止めないで
 난 특별하니까 Yeah      
私は特別だから Yeah
남들의 시선 중요치 않아
誰かの視線なんて重要じゃない
 *1

と歌い上げ大人になりたくないと言った彼女たちの想いは「ICY」でよりポップにけれど変わらず高らかに歌い上げるます。

そして、

다들 blah blah     
みんな blah blah
참 말 많아 난 괜찮아
うるさいけど私は大丈夫
계속 blah blah         ずっと blah blah

 *2

引用部分は自己肯定感を表しているフレーズを抜き出しましたが、この引用部分の長さで「DALLA DALLA」と「ICY」の曲の相違が見て取れます。

「ICY」は「DALLA DALLA」に比べ歌詞で自己肯定感は強くないものの、アメリカのストリートという開放感を想起させる映像でよりポップに、そして情動を突き動かす形で「自己肯定感」を表現しました。

 

3.Feel Special/TWICE


TWICE "Feel Special" M/V

 

ITZYのICYをイヤホンで流しながら、マンハッタンのストリートを歩くように踊ったあと、Feel Specialが突き刺さりました。temuoさんの名記事から言葉を借りると、ITZYがティーンポップならば、TWICEはその先にある自己肯定感だという。ITZYの道を一通り経験したその先にあるのがTWICEです。

temuo.hatenablog.jp

TWICEにとって2019年は転換の年だと多くの人は評価するのではないでしょうか。

ずっとK-POPの中で「かわいさ」の最前線、明るさを担っておりそれこそTWICEの魅力の一つでした。しかし、魅力が確固になればなるほどそれはいつか「飽きられる」要素として変革を求められてきました。

「Feel Special」は「FANCY」で今までのイメージをガラッとかえた後の曲だった。ガールクラッシュが溢れる中で、かっこよさを表そうとしたらそれは「どこかで見た」ものになってしまう中で、TWICEが出した答えは「Feel Special」でした。

彼女らは人間の苦しさによりそい、かっこよさに人間が持つ苦しさの表現という形を取りました。

 

それこそが彼女たちのカラーなのだと改めて実感しました。

 

4.Violeta/IZ*ONE


IZ*ONE (아이즈원) - 비올레타 (Violeta) MV

「La Vie en Rose」で鮮烈なデビューを果たし、二年半の期限付きグループだからこそできる「花」というコンセプトプロジェクトの先鋒「Violeta」。

Roseときたら、Violetaですか....と唸りを入れるほどのビジュアル力。韓国のビジュアル感覚の強さを存分に享受することができました。

この曲でひぃちゃん(本田仁美)がありえないほどの後光を光らせてくれました。

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そんな花プロジェクトの凄さにうちのめられ、それをもう一度体験できると期待していました。しかし、PRODUCEシリーズの投票操作疑惑が生じ全ての活動がストップ。

圧倒的なビジュアルダイレクションで輝いた彼女たちを見たかったという思いが強すぎたせいで、数日間韓国芸能界を恨みました。

しかし、人の人生がかかっていたものを商業のパワーで捻じ曲げていたことに対する怒りが検察を動かすというムーブメントが起きたということに対し、恨みと共に一種の憧れをさえ感じる部分もありました。

しかし、この動きで練習生として参加していた人たちに格差があったにしろ、その責任が彼女たちにないことは明らかです。

人の人生をエンターテイメントという見世物にすること、そして1視聴者としてそれに加担しているという問題の難しさにぶつかりました。

www.neko-kara.com

 

5.「全然起き上がれないSUNDAY」/アンジュルム


アンジュルム『全然起き上がれないSUNDAY』(ANGERME [The Sunday morning that I can’t get up at all.])(Promotion Edit)

今年は、私にとってつんく♂さんについて深く考えたので、アンジュルムつんく曲を選びました。

 

11/4の横浜パシフィコ公演で初めて聞いたこの曲は、サビの盛り上がりなど一切生じないまったく起き上がらない曲です。

あやちょ(和田彩花)、りなぷー(勝田里奈)、かななん(中西香菜)の卒業、そしてふなっき(船木結)の卒業が控えているアンジュルムに対し、喪失感を埋めることができるのかと思いながら参戦したコンサートでこの曲を聴き、MVを見たとき「大丈夫だ」と無責任に言えません。しかし、力を見たような気がしました。

 

何よりりかこ(佐々木莉佳子)、むろたん(室田瑞希)、たけちゃん(竹内朱莉)の三人の花でうずくまる美しさを初めて見たとき、嬉しさで心が震えました。

 

6.一人で生きられそうってそれってねぇ褒めているの/Juice=Juice


Juice=Juice『「ひとりで生きられそう」って それってねえ、褒めているの?』(Promotion Edit)

12/4の代々木第一競技場のライブで、Juice=Juiceの歌に触れた時の感動は今までJuiceの歌を知る前の記憶を消してしまう力を持っていました。

 

「歌が上手い」の五文字では片付けられない声量と声の深み。

この曲は特別今年聞いたわけではなく、Juice=Juiceの凄さに打ちのめされたことを表現するために選んだ曲です。ただ、この曲のライブでの盛り上がりは凄まじくこの曲の力を自分の体験を持って知りました。

絶対またライブ行きます。(いま「プラトニック・ラブ」を聞きながらこのブログを書いてる)

 

7.「PAPAYA」/BABY METAL


BABYMETAL - PA PA YA!! (feat. F.HERO)  (OFFICIAL)

鞘師のサポートメンバーの加入でより知るきっかけになり、大きな存在になったのがBABY METAL

今まで「かわいいとメタルの融合」というイメージが強かったのですが、まさかこんなに大人っぽくなっていたとは...とびっくりしました。

SUMETALの印象は、以前とさほど代わりがなかったのですが、MOAMETALの大人のなりっぷりは途中経過を見ていないのもあってあまりにも急激っぷり。

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4のひぃちゃん(本田仁美)でも思ったんですが、この急激な雰囲気および容姿の変化は一年を振り返っても思い出せるほど、人に強い印象を残すんですね...

これからも動向を追って行きたいです。

 

8.「好きかもしれない」/こぶしファクトリー


好きかもしれない

ちょっと、ハロプロ多くないか?と思ったでしょ?

多分今年はハロプロの年でした。いいえ、多分はいりませんね。

こぶしファクトリーの曲になかなか興味が持てませんでしたが、この曲で彼女たちの魅力に気づきことができました。れいれい(井上玲音)の落ちサビもしびれましたが、あやぱん(広瀬彩海)の情景を映し出す声、歌がボディーフローのようにじわじわと私を侵食しています。

 

そして何より、児玉雨子verの女子の性欲肯定の歌詞が好きだと思っていたが、(朝井リョウさんのラジオから)、この曲は性欲の肯定と言えるのだろうか。とまた疑問に思った。

 

9.「LION」/GI-DLE


(여자)아이들((G)I-DLE) - 'LION' Official Music Video

人気グループにまでサバイバル番組とは切っても切り離せない存在になりました。

しかし、「Queendom」は「露骨な対決構図に乗らず、競争相手と互いに尊重しあい、乗り越えるべきは自分自身という姿勢を示し」、「女の敵は女」「女の熾烈で醜い争い」という現代に横わたる構図を乗り越えた、新しいガールズグループの局面を反映させた時代の半歩先行くサバイバル番組でした。www.neko-kara.com

その中でも、最終局、つまりカムバック曲で私の心を掴んだのは(G)I-DLEでした。

「個別性の誇示、アーティストシップの認定などは男性アイドルグループに承認されるものとする、ガールズグループを固く締め付ける「偏見」を乗り越え、そして、ガールズグループにある枠に、個人の主体の宣言で火をつけた」

 

www.ize.co.kr

 

I’m a queen
It looks like a lion
I’m a queen like a lion
It looks like a lion
I’m a queen like a lion
Ooh I’m a lion I’m a queen
 
아무도             誰も
그래               そう
길들일 수 없어   手懐けられない
사랑도             愛も

 

と高らかな宣言は、私の心の内面にある願望に近い叫びの代弁でした。

 

10.「Une Idole」/和田彩花


【和田彩花】 Une idole 【MUSIC VIDEO】

最後の曲はひどく迷いましたが私の考えに大きく影響した点を鑑みてこの曲にしました。

「アイドル」というものを10年好きになって今年は「アイドル」というものを一度立ち返って深く考えた年だったなと思います。

大学で学んだ学問の力に加え、そのきっかけを与えてくれたあやちょの存在、そして世の中にはその問題を問うかなり悲壮的な事件にあふれており、怒りを覚えるのに時間はかかりませんでした。新しい目を手に入れ、言葉の使い方を知りました。

 

私の新しい目は知りたくないことまで伝えてしまいますが、それは自分自身にエポックの始まりだったと思っています。

 

以上が、今年の10曲です。

今年は私にとって、大きな年になりました。

ハロプロという新しいジャンルを知り、そして多くの現場に足を運びました。

そして行動量が増えた分、頭にもたくさんのことが入ってきました。

2020年は一体どんな年になるのか、その時しか感じ得ないことを10年後見返せられるようにこのブログで言葉を紡いでいきたいと思います。

 

<番外編>


f(x) 에프엑스 'Hot Summer' MV

今年は悲しい事件が2つもありました。なぜという前に「またか」と思ってしまう自分に失望しました。